計測オタクの生活ログ

睡眠・コーヒー・習慣を数字で記録する自己実験ブログ

【2026年6月】Oura・タニタ・あすけん統合月次レビュー

【2026年6月】数値がいちばん良かった月に、降圧剤が始まった

6月、睡眠スコアは計測開始490夜で2番目に良かった。同じ月に、私は降圧剤を飲み始めた。

数値が良い月と、体にいい月は、別だった。

6月のサマリー

指標 2026年6月 前月比 n
Oura睡眠スコア 72.7点(歴代2位) +4.6点 28夜
体重(タニタ) 64.98kg +0.13kg 26回
摂取カロリー(あすけん) 1,990kcal/日 +28kcal 30日
あすけん健康度スコア 70.9点 +8.3点 30日
歩数(Apple Watch) 4,814歩/日 ▲503歩 30日
Oura平均HRV 30.8ms ▲1.4ms 28夜

睡眠:72.7点(歴代2位)。効いたのは時間ではなく就寝時刻だった

n=28夜。最高84点、最低55点。前月比+4.6点。

▲ 6月の日次スコア。月の後半に大崩れがなかった。

歴代1位は2025年9月の73.1点で、0.4点差の2位。惜しい。最初は「たくさん寝たのだろう」と思った。違った。中身を分解する。

指標 2026年6月 2026年5月
総睡眠時間 5.36h 5.25h +6分
深い睡眠 0.63h 0.61h +1分
REM睡眠 1.50h 1.47h +2分
睡眠効率 84.4% 83.5% +0.9pt
入眠潜時 11.8分 17.7分 ▲5.9分
就寝時刻(平均) 23:49 00:41 52分早い

睡眠時間はたった+6分。深い睡眠は+1分。時間の勝利ではない。

動いたのは下の2行である。就寝が52分早まり、寝つきが6分速くなった。要するに6月の私は「早く布団に入って、すぐ寝た」。それだけでスコアは+4.6点、歴代2位になった。5時間半しか寝ていなくても、である(そこは褒められていない)。

白状すると、これは偶然ではない。6月は「早く布団に入る」ことだけ意識していた。睡眠時間を増やす努力はこれまで何度も失敗してきた(444日測って平均5時間半の男である)。だが、入る時刻を前にずらすことは、思ったよりできた。

結果がこの表である。時間はほぼ増えていない。それでもスコアは+4.6点、歴代2位まで来た。私の体では、トータルの睡眠時間より「何時に布団に入るか」の方がスコアに効いた。早く寝ろと人類は言い続けてきたが、本当だった(n=1、私の体とOuraの採点の話である)。

もうひとつ、順位表を眺めていて気づいたことがある。歴代上位の月が、暖かい季節に妙に固まっているのだ。偶然かどうか、近いうちに490夜全部を使って検証する。

体重:64.98kg(横ばい4ヶ月目)

月平均64.98kg。前月比+0.13kg。月内は64.1〜66.3kgを往復して、平均に戻ってきた。

3月から4ヶ月、月平均の振れ幅は0.29kgである。もはや停滞というより安定と呼ぶべき何かになっている。この停滞の犯人捜しは別で1本書いたので、そちらに譲る(近日公開)。先に結果だけ言うと、犯人は代謝ではなかった。

食事:1,990kcal・あすけん70.9点(+8.3点)

n=30日、記録は皆勤。摂取1,990kcal/日(前月比+28kcal)、健康度スコア70.9点。スコアは前月の62.6点から+8.3点で、これは地味に6月いちばんの改善である。中身が良くなって、量は変わっていない。体重の項で述べたとおり、この摂取量は「維持する量」であって「減らす量」ではない。分かったうえで食べている。……という言い方が既に言い訳である。

6月によく登場した食べ物・飲み物

あすけんの明細311件から、登場回数の上位を並べる。

品目 登場回数
サントリー 胡麻麦茶(トクホ・350ml) 26回
SAVAS のむヨーグルト脂肪0 24回
炭火焼紅しゃけ(セブンイレブン) 17回
調製豆乳(キッコーマン・200ml) 15回
ハイボール 11回
1/2日分の野菜 野菜炒め丼(セブンイレブン) 8回
生ビール 中ジョッキ 7回

1位は胡麻麦茶の26本である。血圧を測り始めた4月に14本で登場し、5月23本、6月26本と増えてきた。動機はお察しのとおりだ。で、効いたのかと聞かれると、分からない。同じ時期に服薬が始まったので、もう何が効いているのか切り分けられないのである。トクホの効果検証としては最悪のタイミングで飲み始めた。計測オタク失格である。

そして5位と7位。ハイボール11回、ビール7回。血圧に配慮した飲み物を毎日飲みながら、酒は月18回登場している。配慮の方向がどこか間違っている気がするが、記録は正直につけた。

歩数:4,814歩(前月比▲503歩)

6月平均4,814歩/日。前月の5,317歩から503歩減って、5,000歩を切った。梅雨のせいということにしているが、7月に晴れたらこの言い訳は消える。

血圧:6月に服薬が始まった

6月13日からアムロジピン2.5mgを開始し、6月26日に5mgへ増量された(いずれも医師の処方による)。数値の詳細と経過は連載側に書いているので、この記事では繰り返さない。

言いたいのはひとつだけ。睡眠スコアが歴代2位で、体重が安定していて、食事スコアも70点あった月に、血圧は薬を必要としていた。リングと体組成計が褒めてくれる月でも、体のどこかは別の話をしていることがある。1つの数値で安心しないために、複数を測っているのだと、あらためて思った月だった。

※本記事は個人の実測記録であり、医療アドバイスではありません。血圧や服薬に関する判断は、必ず医師にご相談ください。

7月に向けて

宿題は4つ。早寝が7月も続くかの観察(この手の意識は、経験上だいたい3週間で切れる)。睡眠上位月が暖候期に固まっている件の全データ検証。体重の均衡を維持するか崩すかの意思決定。そしてHRV30.8msという低空飛行の観察継続。スコアは褒めてくれるが、HRVは正直である。

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SOXAI Ring 2とOura Ring Gen4を75夜同時比較

平均3.5点差。それなのに、半分の夜は10点以上ズレていた

SOXAI Ring 2とOura Ring Gen4を、75夜同時に着けて寝た。n=75である。

先に平均を出す。75夜の睡眠スコア平均はOuraが69.7点、SOXAIが66.2点。差は3.5点。この数字だけ見れば「どっちも同じようなもの」で話が終わる。

終わらないのである。1夜ごとの差(絶対値)は平均12.6点。75夜のうち38夜、つまり半分以上の夜で10点以上ズレていた。20点以上ズレた夜が20夜。5点以内に収まった夜は23夜しかない。

平均は仲良し、毎晩は喧嘩。この2つのリングは、そういう関係だった。

実測データ:75夜の突合結果

項目 実測値
比較期間 2026年3月1日〜6月29日
比較夜数 n=75
Oura Ring Gen4 平均 69.7点
SOXAI Ring 2 平均 66.2点
平均差 3.5点(Oura高め)
1夜ごとの差(絶対値の平均) 12.6点
10点以上ズレた夜 38夜(50.7%)
20点以上ズレた夜 20夜(26.7%)
5点以内に収まった夜 23夜(30.7%)
相関係数 r=0.67

▲ 同じ夜の両スコアを散布図に。点線上に乗れば「両者一致」。乗らない。

いちばん割れた2つの夜

3月13日。SOXAIは92点をつけた。私の計測人生でほぼ見たことのない数字である。同じ夜、Ouraは60点。32点差。

逆もある。5月30日、Ouraは71点。ごく普通の夜だ。SOXAIは30点をつけた。41点差。30点て。徹夜明けでもそうそう見ない数字である。

同じ体、同じ布団で寝て、片方が「上々」と言い、片方が「壊滅」と言う夜が、実際にある。

なぜここまで割れるのか

相関係数は0.67。「良い夜はだいたい両方良い」程度には連動している。実際、それぞれのリングの平均点を基準に「良い夜/悪い夜」を判定させると、75夜中56夜(74.7%)で判定は一致した。

方向は合っている。点のつけ方が違う。

両社ともアルゴリズムは非公開なので、ここから先は推測になる(推測です)。睡眠時間の重みづけ、深い睡眠の判定条件、覚醒のカウント方法。採点基準の配点が違えば、同じ答案でも点は割れる。私は厳しめの先生と、気分にムラのある先生に、毎晩同じ答案を出しているのである。

ひとつ白状しておくと、5月30日にSOXAIだけが30点をつけた理由は、当夜のログを見返しても分からなかった。入眠も途中覚醒も、特別ひどい夜には見えない。分からないものは分からないと書いておく。

で、どっちを買うべきか

75夜着けた側の整理はこうなる。

重視すること 向いている方
日々のスコアの安定感・長期傾向の把握 Oura Ring Gen4(ただしサブスク前提)
国産・買い切り・日本語サポート SOXAI Ring 2
「今日の点数」を1点単位で信じる使い方 どちらも向かない

3行目が本記事の結論である。半分の夜で10点以上割れる採点を、1点単位で受け止めても仕方がない。点ではなく、2週間単位の傾向で見る。75夜同時に着けた人間が言うのだから、これはたぶん間違いない。

※価格・サブスク条件は変わるため、購入前に各公式サイトで最新情報の確認を。

 

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アムロジピン2.5mgは効果ある?|2週間飲んだ血圧の変化を実測【n=1】

結論:胡麻麦茶+降圧剤2.5mgでも、血圧の中央値は151→150だった

前回、ようやく病院に行って、アムロジピン2.5mgを処方された話を書いた。記事の最後に、私はこう書いている。「朝測る数字が、ちょっと下がってきた気がする」と。

気がする、で終わらせないのがこのブログである。2週間、測った。答えを書く。

中央値151→150。1である

「平均は10下がった」——と、一瞬ぬか喜びした

最初に集計したとき、服薬後の収縮期は平均141。服薬前が151だったから、10も下がっている。効いた。薬すごい。——と思った。

思ったのだが、データを並べて気づいた。6月16日に「70/40」という記録が1つ混じっている。70/40。これはもう血圧というより、生きているのかという数字である。前後の日は全部150台。明らかに測定ミスだ(手首式なので、ズレるとたまにこうなる)。

この1個を外して計算し直したら、平均は147。そして中央値で見ると、服薬前151、服薬後150。1しか動いていない。私は、たった1個の測定ミスに10mmHgぶん踊らされて、「効いた」と喜んでいたのである。

服薬前後の血圧推移 中央値151から150

▲ 青い線が服薬開始(6/13)。前後で中央値はほぼ変わっていない(タニタ BP-218L・6/16の測定ミスは除外)。

ところで、胡麻麦茶もずっと飲んでいる

ここで白状することがある。胡麻麦茶である。

4月の中旬から飲み始めて、もう2ヶ月以上になる。服薬を始めた6月13日からの2週間も、記録上12日、ほぼ毎日あけている。つまりこの2週間は、特保と降圧剤を同じ朝に並べて飲んでいた。それでも中央値は1しか動かなかった。

……と書くと「やっぱり胡麻麦茶は効かない」と言いたくなるが、ここは慎重にいきたい。「効かない」と断定はできない。薬もトマトジュースも同時に飲んでいて、胡麻麦茶だけの効果は切り分けられない。そもそもトクホが想定する効果は数mmHg程度で、150台で日々30も振れる私の血圧では、あったとしてもノイズに埋もれて検出しようがない。正確には「効果を確認できなかった」だ。

そして、よく考えればこうである。胡麻麦茶を2ヶ月飲んで血圧が安定するなら、誰も高血圧で病院になんて行かない。安定しないから、医者がいて、薬がある。特保が効かないんじゃない。2ヶ月そこらで血圧を動かす、そういう立ち位置の存在じゃないだけだ。それを私は、2ヶ月飲みながら、薬が出る段になってようやく腹に落とした。

では、なぜ今も飲んでいるのか。効くか分からないからこそ、やめる理由もない。害もない。味も嫌いじゃない。だから惰性で飲む。データで白黒つかないものを、習慣で抱えておく。それもまた、計測と付き合う一つの形である。

検査結果:逃げ道は、血液でも全部塞がれた

同じ日に出ていた血液検査の結果も返ってきた。前回、二次性高血圧(原因のある高血圧)を探すための採血をしていた。その答えである。

ホルモン検査 結果 基準範囲
レニン活性 0.3 0.2〜2.3
アルドステロン 37.2 4.0〜82.1
ノルアドレナリン 270 100〜450

全部、基準内。前回ストレス仮説のときに「交感神経が原因では」と疑ったが、そのカテコールアミンも正常だった。ホルモンでも自律神経でもない。消去法で、原因が特定の病気でない「本態性高血圧」に寄った、ということになる。

ついでに、HbA1cは5.6、中性脂肪37、LDLも基準内。糖も脂も腎臓もキレイである。痩せ型で、血液検査も優等生で、なのに血圧だけが高い。私がこのブログでずっと言ってきた「見た目は痩せ型、数値だけおじさん」が、ついに血液でも証明された。うれしくない証明である。

で、薬が倍になった

診察で医者が言った。「下が高いのが気になるし、2.5だと変わらないから、上げてみましょう」と。

そう、上(収縮期)ばかり気にしていたが、私の場合は下(拡張期)も100超えが続いている。そこを問題視された。そしてアムロジピンは2.5mgから5mgへ、倍になった。降圧剤は2週間ほどで効きを見て調整するのが普通らしく、医者はその2週間でちゃんと「足りない」と判断したわけだ。効くものを評価するには2週間で十分で、特保に2週間で答えを求めるのが、そもそも筋違いだった

逃げ場を探して、特保に手を出し、ストレスのせいにしようとし、酒で下がると勘違いし、最小用量にすがり——確認できた効果は、どれもなかった。残ったのは、5mgの錠剤が1つ。

効くか分からない特保は、たぶん明日も飲む。効くかもしれない5mgと一緒に。それで次こそ下がるのか。また測って、確かめる。測ってるから、続いている。

 

※これは医療アドバイスではありません。2週間という期間や2.5mgという用量での効き方は人によって違い、一般に降圧薬の効果判定には一定の期間を見ます。特保についても「効かない」と断定するものではなく、あくまで私の環境で効果を確認できなかったという記録です。自己判断で量を変えたり中断したりせず(降圧薬は急にやめると反動が出ます)、必ず主治医に相談してください。私は医師ではなく、ただ自分の数字を測っている中年です。

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降圧剤は飲み始めたらやめられない?|高血圧で受診しアムロジピンを処方された話【体験談】

結論:観念して病院に行ったら、採血されて、薬が出た

正直に書く。降圧剤は、飲みたくなかった。

一度飲み始めると、なかなかやめられなくなる。そう聞いていたからだ。一生付き合うことになるくらいなら、もう少し様子を見たい。胡麻麦茶でも飲んで。トマトジュースでも足して。——その「様子見」が、前の2記事で完全に否定されたわけである。

特保でも下がらず、ストレスのせいにもできず、酒は勘違いだった。逃げ場を3つ用意して、3つとも自分のデータに塞がれた。残った道は、一つしかない。

病院である。

診察室で、医者が感動した

持っていったものがある。iPhoneのヘルスケアで出力した、血圧の記録のPDFだ。51日ぶんの数字が、きれいなグラフと一緒に4ページにまとまっている。これを医者に渡した。

そうしたら、医者が言った。

「へえ、こんなことできるんだ」

感動していた。患者の血圧が平均150台で、緊急症レンジが何日もあるという深刻な紙を見ながら、まず機能に感心していた。

私もうれしくなって、つい「Apple Watchが通知してきたのがきっかけで~」と説明を始めてしまった。診察室で計測オタクの早口が出た瞬間である。本題はもっと深刻だったはずなのに。

(たぶん、人生で一番「測っててよかった」と思った瞬間だった)

採血の中身が、わりと本気だった

そのあと採血された。後で明細を見たら、ただの血液検査ではなかった。

レニン活性。アルドステロン。カテコールアミン分画。——名前だけ見てもピンとこないが、これらは「原因のある高血圧(二次性)」を探すための検査らしい。ホルモンや、まさに前回ストレス仮説で話題にした自律神経まわりに、原因が隠れていないかを調べている。

痩せ型で、心電図もレントゲンも異常なし。なのに血圧だけ高い。医者も「ただの体質で片付けない」と踏んだ、ということだ。私が一人でこねくり回していた仮説を、ちゃんとプロが検査で潰しにいってくれている。心強いような、いよいよ逃げられないような。

アムロジピン2.5mg、14日分

そして出た薬が、アムロジピン2.5mg。朝食後に1錠。14日分。

調べたら、降圧薬の中では一番穏やかな入り方で、2.5mgは最小用量らしい。いきなり強く攻める処方ではない。「まず少しだけ飲んで、2週間後に効き具合を見る」という設計だ。

それと、ずっと怖がっていた「やめられなくなる」について。これも後で分かったのだが、やめられないのは薬が体を縛るからではなく、やめると血圧が元の高さに戻るからだそうだ。つまり「薬をやめられるか」は「血圧が下がるか」の話で、薬に依存させられるわけではない。少しだけ、気が楽になった。少しだけ。

で、6月13日から飲み始めた

もともと自覚症状は何もなかった。頭が痛いわけでも、息が切れるわけでもない。だから150/102と言われても、正直どこかで他人事だった。高血圧が「サイレント」と呼ばれる意味を、自分の鈍感さで証明していたわけである。

飲み始めて数日。体感は、やっぱりよく分からない。ふらつきも、むくみも、今のところ無い。ただ——気のせいかもしれないが、朝測る数字が、ちょっと下がってきた気がする

気がする、で終わらせないのがこのブログである。特保で2ヶ月ビクともしなかった数値が、最小用量の薬で本当に動くのか。それはちゃんと測って、次に書く。今度こそ「気がする」ではなく、数字で。

※これは医療アドバイスではありません。薬の種類・用量・継続は人によって違います。自己判断で飲むのをやめたり量を変えたりせず(降圧薬は急にやめると反動で上がることがあります)、必ず主治医に相談してください。私は医師ではなく、ただ自分の数字を測っている中年です。

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※続編「最小用量の降圧剤で、血圧は本当に下がるのか(14日間の実測)」を準備中です。

 

 

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胡麻麦茶は血圧に効果あるのか|特保を2ヶ月毎日飲んで実測した結果

結論:高血圧の言い訳を3つ用意したら、全部データに潰された

前回、Apple Watchに「高血圧の可能性」と言われて、血圧計で測ったら本当に高かった話を書いた。平均150/102。当たっていた。

で、人間というのは弱い。高いと分かった瞬間、今度は「下げる理由」ではなく「下がっていてほしい理由」を探し始める。私は3つ用意した。

ストレスのせい。特保で下がるはず。酒を飲むと下がるし。

結論から書く。3つとも、自分のデータに却下された。

言い訳①:特保(胡麻麦茶)で下がるはず

通知の4日後、4月15日から胡麻麦茶を飲み始めた。サントリーの、あの特保のやつである。あわせてトマトジュースも4月から増やした。血圧に良いと聞けば、とりあえず口に入れる。中年の素直さである。

胡麻麦茶は記録上48回。4月15日から6月13日まで、ちょうど48日ぶん。1日1本、ほぼ皆勤である。トマトジュースも通知後だけで26回積み増した。

その結果がこれだ。

収縮期の月平均 4月152.9 5月149.4 6月152.7 横ばい

▲ 収縮期の月平均。特保を一番真面目に飲んだ6月に、しっかり元へ戻ってきた(タニタ BP-218L)。

収縮期 月平均
4月 152.9
5月 149.4
6月 152.7

152.9→149.4→152.7。5月に少し下がったかと思ったら、特保を一番真面目に飲んだ6月にしっかり戻ってきた。下がった気配は、見えない。2ヶ月ぶんの特保代を、私は横ばいに投資したことになる。

ただ、ここは正確に書いておきたい。これは「胡麻麦茶は効かない」という話ではない。薬もトマトジュースも同時に飲んでいて胡麻麦茶だけの効果は切り分けられないし、トクホが想定する効果はそもそも数mmHg程度。150台で日々30も振れる私の血圧では、あったとしてもノイズに埋もれて検出しようがない。「効果を確認できなかった」が正しくて、「効かない」は言い過ぎだ。150台を飲み物だけで動かそうとした、その発想のほうが間違っていた。

言い訳②:どうせストレスのせいだろう

次の言い訳はこれだ。仕事のことばかり考えて、脳が休んでいない。だから一時的に上がっているだけ。落ち着けば下がる。——そう思いたかった。

これも測ってあるので、確かめられる。血圧と、Ouraが記録している自律神経まわりの数字を突き合わせた。

突き合わせ 相関係数 意味
血圧 × HRV(自律神経) -0.03 ほぼ無関係
血圧 × 睡眠スコア +0.04 無関係
血圧 × 安静時の心拍 -0.06 無関係

もし「ストレスで上がる/休めば下がる」なら、よく眠れた日・HRVが高い日には血圧も下がるはずだ。下がらなかった。調子のいい夜の翌朝も、平気で150を出してくる。一過性のストレスで揺れているのではなく、ただ一定して高い。

ここで正直に白状することがある。「平日と休日で血圧を比べる」という検証もやってみた。差は0.5。仕事のある日が高いわけでもなかった。……ただ、よく考えたら私には「休日」と呼べる日がほとんどない。ずっと仕事かブログのことを考えている。比較するための"休んだ日"を、私は一日も作っていなかった。検証が不成立だったというより、検証用のサンプルすら自分の生活に存在しなかった。これはこれで、別の問題な気がする。

言い訳③:酒を飲むと下がる(気がする)

これは自分でも「いい発見をした」と思っていた。飲んで帰った夜に測ると、たまに血圧が標準近くまで下がっている。110とか118とか。酒は血管を広げるし、案外いいのでは——と。

飲んだ日(あすけんに酒の記録がある日)と、飲まない日で、血圧を分けてみた。

  収縮期 平均 範囲
飲酒した日 149.9 110〜176
飲まない日 152.5

平均では2.5しか違わない。誤差だ。そして注目すべきは飲酒日の範囲、110から176。同じ「飲んだ日」の中に、最低も最高も両方ある。標準まで下がった3日(110・131・118)を調べたら、確かに全部、酒を飲んだ日だった。でも同じ飲酒日に172も176も174も出ている。

つまり「酒で下がる」のではない。酒を飲むと血圧が大きく振れて、私はたまたま"谷"の時間に測っていただけだった。飲んだ直後は血管が広がって一時的に下がる。でもそのあと反動で上がる。私は下がった瞬間だけを切り取って、「酒っていいな」と勘違いしていたのである。

都合のいい日だけ切り取れば、私の血圧だって標準値だ。データを盛るというのは、たぶんこういうことを言う。自分でやってしまった。

※念のため。「酒を飲めば血圧が下がる」は危険な勘違いです。下がるのは一過性で、習慣的な飲酒はむしろ血圧を上げる方向に働きます。降圧薬を飲んでいる場合、飲酒で下がりすぎる(ふらつき・立ちくらみ)こともあります。量と飲み方は医療機関で相談してください。私は医師ではありません。

で、結論

ストレスのせいにもできず、特保でも下がらず、酒は勘違いだった。逃げ道を3つ用意して、3つとも自分の計測に塞がれた。

計測の一番つらいところは、ここである。言い訳まで、正確に記録してしまう。

逃げ場がないと分かったので、私はようやく、ちゃんと病院に行くことにした。その話は次に書く。

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※続編「観念して病院に行ったら、採血されて薬が出た話」を準備中です。公開したらここに追記します。

 

 

Apple Watchの高血圧通知は当たるのか|血圧計で51日測った結果【実測レビュー】

結論:Apple Watchの「高血圧の可能性」は、当たっていた

先に言ってしまう。当たっていた。

2026年4月11日、私のApple Watchが「高血圧の可能性」と通知してきた。過去30日の脈のデータに、高血圧に関連するパターンが出ている、と。正直、最初は信じていない。Apple Watchには血圧を測るカフ(あの腕を締めつけるやつ)が付いていない。付いていないのに、なぜ血圧の話ができるのか。

そこでカフ型の血圧計を買って、自分で測ることにした。51日間。

結果がこれである。

iPhoneヘルスケアの血圧記録 平均153/103

▲ iPhoneヘルスケアが吐き出した血圧レポート。平均153/103。Apple Watchの予言の答え合わせである。

そもそも、何を見て「高血圧の可能性」と言ったのか

この機能、仕組みを知るとなかなか不気味である。

Apple Watchの裏にある光学式心拍センサー(緑に光っているあれ)は、脈を打つたびに血管がどう反応するかを見ている。血圧が高いと、その波形の出方が微妙に変わる。その微妙な変化を30日ぶん溜めて、機械学習で「高血圧パターンあり」と判定する。血圧そのものは測っていない。脈の癖から、血圧の高さを推定している

日本では2025年12月4日に使えるようになった。対応はApple Watch Series 9以降とUltra 2以降で、SEは非対応。22歳未満・妊娠中・すでに高血圧と診断済みの人は対象外、という但し書きが付く。

正直に書いておくと、この「脈波のどこを見て当てているのか」の原理は、解説を読んでも私はまだ腹落ちしていない。当たった事実だけが手元にある。

半信半疑で、血圧計を買った

選んだのはタニタのBP-218L。手首式である。上腕式のほうが精度は上、というのは知っている。それでも手首式にしたのは、私が「飲んで家に帰らない夜」がそこそこある人間だからだ。据え置きの上腕式では、肝心の荒れた日のデータが穴になる。精度を一段落として、どこでも測れるほうを取った。測れない日の正確な値より、毎日測れる手首の値。計測オタクの優先順位なんて、だいたいこういう妥協でできている。

ついでに言うと、これが体組成計のタニタ RD-60Sと同じHealthPlanetアプリに同期される。血圧も体重も体脂肪も、一つのアプリに溜まっていく。便利だが、悪い数字が一箇所に集まっていくのを眺めるのは、なかなかの気分である。

通知が来てから3日後、4月14日。初めて測った数字がこれだ。

164/121。

(高い。高すぎる)

下が121というのは、上が高いより個人的にゾッとした。1回目から、Apple Watchの肩を持つしかない数字が出てしまった。まぐれかもしれない。そう思って、毎朝測り続けることにしたのである。

答え合わせ:51日測った結果

4月14日から6月7日まで、買ってきたBP-218Lで測り続けた。記録できた51日ぶんを並べると、こうなる。

51日間の血圧推移グラフ 平均151

▲ 通知後51日間の血圧推移。赤い帯から下に出た日がほとんどない(タニタ BP-218L・手首式)。

  収縮期(最高) 拡張期(最低)
平均 150.6 101.7
中央値 151 102
最小〜最大 110〜176 63〜124

家庭で測る場合、上が135以上で「高血圧」とされる。私の51日間のうち、135以上が48日。割合にして94%である。さらに160以上が22%(5日に1日以上)。たまたま高い日があった、という話ではない。低い日を探すほうが難しい

Apple Watchが見ていたのは4月10日までの30日。私が測ったのは4月14日から。別の期間を、別のデバイスで測って、同じ結論に着地した。これはもう、当たっていたと認めるしかない。

いちばん容赦なかったのは、Apple自身の分類だった

ヘルスケアアプリは、測った値を勝手にガイドラインに当てはめて分類してくれる。ありがた迷惑な機能である。5月10日からの32日ぶんを、Appleはこう仕分けた。

分類(ESCガイドライン・1日平均) 日数
非高血圧 1日
高値血圧 3日
高血圧 17日
高血圧緊急症 11日

32日のうち、まともだったのは1日だけ。そして「緊急症」が11日。3日に1日は、本来その場で病院に行くべきレンジだったということになる。自分のデバイスに自分の数字でここまで言われると、さすがに言い訳のしようがない。

で、結論

Apple Watchの「高血圧の可能性」は、私の手首では当たっていた。光学センサーが脈の癖を読んだだけの推定が、カフ型の実測と、Apple自身のガイドライン分類の、両方に裏付けられた。

当たってほしくない予言ほど、よく当たる。

——というわけで、私は観念して病院に行くことにした。その話(採血されて薬が出た)は、また別に書く。

※これは医療アドバイスではありません。Apple Watchの通知は診断ではなく「気づき」のための機能で、当たらないケースもあります。通知が来たら自己判断せず、データを持って医療機関を受診してください。私は医師ではなく、ただ自分の数字を測っている中年です。

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相互フォローでブログのアクセスは増えるのか

フォロワーが415人増えても、ブログの読者は1日0.8人のままだった

5月、フォロワーが415人増えた。

同じ期間、ブログへのリンククリックは月44回。前月も44回。その前は49回。ピクリとも動いていないのである。Google Analyticsで確認したら、Xからブログに来た人間は90日間で76セッション、1日あたり0.8人だった。フォロワーが何百人増えようが、0.8人。小数点である。読者は1人もいない日のほうが多い。

つまりこういうことだ。増えたのは数字で、読者ではなかった。

何が起きたのか、全部測っていたので全部書く。

何をやったか:相互フォロー文化圏への挨拶回り

発端は5月の頭である。X Premiumに入り、収益分配だのなんだのを眺めているうちに、相互フォローで伸ばす文化圏に足を踏み入れた。フォローされたらフォローを返し、お礼のリプライを送る。あの世界の作法に、私は割と真面目に従った。

どれくらい真面目だったか。5月のリプライ投稿、293本である。

293本。月の総投稿の6割がリプライだった。本業の計測ネタより「フォローありがとうございます!」のほうが多い月。計測オタクを名乗りながら、5月の私の主な計測対象はフォロワー数だった。

結果は出た。出てしまった。

  4月 5月 6月(1〜10日)
フォロワー純増 +3人 +415人 −1人
ブログURLクリック 44回 44回 7回
リプライ投稿 1本 293本 4本

フォロワーは3週間で431人増えた(月間純増は解除を引いて415人)。グラフにすると、それはもう惚れ惚れする右肩上がりである。

▲ 青がフォロワー純増の累計、赤がブログへの週間URLクリック。青だけが登っていく

そして赤い棒、つまりブログへのクリックを見てほしい。フォロワーの崖のような上昇の足元で、赤は何事もなかったように横ばいである。むしろ一番高い赤棒は、まだフォロワーが1人も増えていない3月のものだ。

415人は、どこへ行ったのだろう。

挨拶をやめたら、数字も止まった

5月の終わり、私は挨拶回りに疲れて手を止めた。本業(計測)に戻ったのである。

するとどうなったか。6月のフォロワー純増、−1人。増えるどころか減った。415人増やした翌月がマイナスというのは、なかなか味わい深い数字である。挨拶という燃料を切らした瞬間、エンジンは止まった。あれは資産ではなく、回し続けないと消える火だった。

もっと痛いのはこっちだ。

▲ 計測ネタポスト1本あたりのインプレッション中央値。6月は13回

計測ネタポストの届き方(インプレッション中央値)が、3月の236回から6月は13回になった。13回。フォロワーは何倍にもなったのに、1ポストの届く先は1/18である。正直、いい数字ではない。いい数字ではないどころか、フォロワーが数十人だった3月のほうが、私のポストは人に読まれていた。

最初は「6月は投稿をサボったからだ」と思っていた。実際サボってもいる。ただ、それだけでは中央値が18分の1になる説明がつかない。考えられる筋はひとつで、挨拶で増えたフォロワーは私の計測ネタに反応しない→反応率が下がる→アルゴリズムに「つまらないアカウント」と判定される、という流れだ。ここは正直、確証までは持てていない。持てていないが、タイミングは綺麗に一致している。

救いがひとつだけあった

Google Analyticsには、もうひとつ数字が出ていた。Xからブログに来た人の平均エンゲージメント時間、43秒

SNS経由のアクセスは数秒で帰るのが相場と言われるなかで、43秒は悪くない。むしろいい。来た人は、ちゃんと読んでくれていたのである。1日0.8人は、0.8人なりに真剣だった。

つまり問題は記事でも読者でもなく、「読者にならない415人」を数えてニヤニヤしていた私だけだった、という話なのだ。

彼らが馬鹿なわけではない、という話

念のため書いておくと、あの文化圏の人たちが馬鹿なわけではない。Xの収益分配には「認証済みフォロワー500人」という入場条件があり、相互フォローはその最短ルートとして完全に合理的なのである。彼らのKPIは収益化条件、私のKPIはブログの読者。KPIが違う世界に挨拶して回った私だけが、何も得ていない。

ちなみに収益の本丸は入場条件のもうひとつ、「3ヶ月で500万インプレッション」のほうだ。私の90日の実績は33,323。必要量の0.7%である(低い。低すぎる)。入場券の列に並ぶ以前の問題だった。

で、結論

フォロワー数は、もう何も測っていない。少なくとも私のアカウントでは、読者の数も、記事の良し悪しも、何ひとつ反映しない数字になった。体重計に乗らずに「今日は痩せてる気がする」と言うのと同じくらい、あてにならない。

そして相互フォローは、彼らのゲームでは入場券でも、ブログの読者を増やしたい人間が手を出すと、3週間ぶんの労力と引き換えに「+415」という置物に化ける。それだけのことだった。n=1、私の体ではなく私のアカウントの話である。

今後この置物がアカウントの足を引っ張り続けるのか、投稿を続ければインプレッションが戻るのか。それはまだ分からない。分からないので、測って続報を書く。測ってるから続いている。

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