
結論から書く。Oura Ring 5、日本価格6万5800円(標準色)。私は買い替えない。
世界最小だ、血圧が測れる、AIが健康を見てくれる――発表から数日、タイムラインはその話で持ちきりである。だが冷静に数えてみると、1年半Gen4を着けっぱなしにしてきた40代会社員の私が、いま6万5800円を払って実際に手に入れるものは、たった2つしかない。「40%小さくなった」と「電池が1日延びた」。それだけなのだ。 順番に、数値で見ていく。
結論:私が見送る理由は、シンプルに「使えない機能に金を払うことになる」から
先に立場を明らかにしておくと、私はOura Ring 4(Gen4)を1年半、ほぼ毎日着けて睡眠スコアとHRVを記録し続けている人間である。睡眠スコアの平均は68.5点(低い)。HRVは25ms前後(低い。低すぎる)。データだけ見れば「買い替えて何かが劇的に良くなる」ことを一番期待していい立場にいる。
その私が、なぜ見送るのか。理由は1つだ。Ring 5の「目玉」とされている機能の大半が、いまの日本・日本語環境では使えないからである。詳しくは後述するが、ここが今回の記事で一番言いたいことなので、先に結論として置いておく。

▲ 「世界最小」「血圧」「AI」と話題だが、日本のGen4ユーザーが今すぐ得る恩恵は意外と少ない
Ring 5の進化点を、数値だけで並べる
まず、純粋なハードの進化はちゃんとある。盛らずに数字だけ並べると、こうなる。
| 項目 | Oura Ring 4(私が使用中) | Oura Ring 5 |
|---|---|---|
| 本体サイズ | 従来サイズ | 約40%小型化 |
| 厚さ | 2.88mm | 2.28mm |
| 重さ | 3.3〜5.2g | 2g〜 |
| バッテリー | 最大8日 | 最大9日 |
| 日本価格(標準色) | 発売時 5万2800円〜 | 6万5800円 |
| 日本発売 | 2024年10月(日本2025年7月) | 2026年6月 |
▲ 数字だけ見ると「小さく・軽く・電池1日増・1万3000円高い」。これが現実である
センサーも薄型ドーム化され、LEDも高出力になり、信号経路も再設計されたという。Ouraは「精度はそのまま、むしろ向上」と言っている。ここは信じてもいい。問題はハードではない。進化したぶん、本体が1万3000円ほど高くなった。そして――ここからが本題である。
目玉機能は、日本のGen4ユーザーには「まだ」来ない
今回Ring 5と同時に発表された目玉ソフト機能は、ざっくり以下である。
- Health Radar(血圧シグナル・夜間血圧)
- GLP-1インサイト(いわゆる「やせ薬」関連の代謝サポート)
- AI連携の医療ガイダンス(Counsel Health提携)
派手である。健康ガジェットとしては完全に「次のステージ」の機能だ。だが、これらはいずれも当面、米国・インド・UAEの英語ユーザー向けに2026年6月から開始とされている。つまり、日本語でOuraアプリを使っている私には、買ったところで今すぐ使えない。
誤解のないように書いておくと、すべての新機能が日本でゼロというわけではない。更年期インサイトやホルモン避妊サポートといった女性向け機能は日本でも案内されている。ただ、40代男性の私が一番「おっ」と思った血圧・GLP-1・AIケアは、見事に対象外なのだ。
で、結論。「世界最小・血圧・AI」という言葉に6万5800円を払っても、私が実際に握れるのは『40%小さい』『電池+1日』だけということになる。1年半Gen4で十分に小さいと感じてきた私にとって、これは正直、見送り一択なのである。
(ちなみに)Gen4を買った時の私も、同じ顔をしていた
偉そうに「冷静に見送る」と書いているが、白状すると、Gen4を買った時の私は「これで生活が変わる」と本気で思っていた。変わらなかった。スコアが68.5点で安定しているだけである。ガジェットで人生は変わらない。変わるのは口座残高だけだ(中年なので)。
私のGen4データで「精度向上」の体感差を考える
「いやでも精度が上がるなら買う価値あるのでは?」という反論は当然ある。これは公平に検討したい。
ただ、私の手元のGen4データを見ると――睡眠スコア平均68.5点、HRV平均25ms前後。この「低空飛行」は、デバイスの精度のせいではなく、私の生活のせいである。言い訳のしようがない。センサーが100倍精密になったところで、飲んだ翌朝のHRVが奇跡的に回復することはない。やっぱりそうか、という話なのだ。
つまり「精度向上」が効くのは、自分のデータを見て生活を変えられる人だけであって、数値を眺めて凹むだけの私のような人間には、Gen4でもRing 5でも結果は変わらない。ここは正直に書いておく。

▲ 私のGen4実データ。精度が上がっても、この低空飛行は機種のせいではない
それでも「買う人」と「見送る人」の線引き
感情ではなく、条件で切り分ける。
| こういう人は「買い」 | こういう人は「見送り」(私はこっち) |
|---|---|
| これから初めてスマートリングを買う | すでにGen4/Gen3を使っている |
| 今のリングの大きさ・厚みが不満 | 今のサイズに不満がない |
| 米国在住 or 英語環境で使う | 日本語環境で使っている |
| 血圧・GLP-1機能を待っていた | 目玉機能の日本対応を待てる |
要するに、「初めての1台」としてのRing 5は普通に強い。だが「Gen4からの買い替え」としては、日本ではまだ早い。これが、1年半測り続けた私の結論である。来年あたり、血圧機能が日本に来た頃にもう一度考える。それまではGen4を着けて、低いスコアを眺め続けるのである。
※本記事は筆者個人の計測データ(n=1)に基づく感想であり、医療アドバイスではありません。血圧・代謝などの健康判断については医師等の専門家にご相談ください。価格・機能の対応状況は2026年6月時点の情報です。