計測オタクの生活ログ

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胡麻麦茶は血圧に効果あるのか|特保を2ヶ月毎日飲んで実測した結果

結論:高血圧の言い訳を3つ用意したら、全部データに潰された

前回、Apple Watchに「高血圧の可能性」と言われて、血圧計で測ったら本当に高かった話を書いた。平均150/102。当たっていた。

で、人間というのは弱い。高いと分かった瞬間、今度は「下げる理由」ではなく「下がっていてほしい理由」を探し始める。私は3つ用意した。

ストレスのせい。特保で下がるはず。酒を飲むと下がるし。

結論から書く。3つとも、自分のデータに却下された。

言い訳①:特保(胡麻麦茶)で下がるはず

通知の4日後、4月15日から胡麻麦茶を飲み始めた。サントリーの、あの特保のやつである。あわせてトマトジュースも4月から増やした。血圧に良いと聞けば、とりあえず口に入れる。中年の素直さである。

胡麻麦茶は記録上48回。4月15日から6月13日まで、ちょうど48日ぶん。1日1本、ほぼ皆勤である。トマトジュースも通知後だけで26回積み増した。

その結果がこれだ。

収縮期の月平均 4月152.9 5月149.4 6月152.7 横ばい

▲ 収縮期の月平均。特保を一番真面目に飲んだ6月に、しっかり元へ戻ってきた(タニタ BP-218L)。

収縮期 月平均
4月 152.9
5月 149.4
6月 152.7

152.9→149.4→152.7。5月に少し下がったかと思ったら、特保を一番真面目に飲んだ6月にしっかり戻ってきた。下がった気配は、見えない。2ヶ月ぶんの特保代を、私は横ばいに投資したことになる。

ただ、ここは正確に書いておきたい。これは「胡麻麦茶は効かない」という話ではない。薬もトマトジュースも同時に飲んでいて胡麻麦茶だけの効果は切り分けられないし、トクホが想定する効果はそもそも数mmHg程度。150台で日々30も振れる私の血圧では、あったとしてもノイズに埋もれて検出しようがない。「効果を確認できなかった」が正しくて、「効かない」は言い過ぎだ。150台を飲み物だけで動かそうとした、その発想のほうが間違っていた。

言い訳②:どうせストレスのせいだろう

次の言い訳はこれだ。仕事のことばかり考えて、脳が休んでいない。だから一時的に上がっているだけ。落ち着けば下がる。——そう思いたかった。

これも測ってあるので、確かめられる。血圧と、Ouraが記録している自律神経まわりの数字を突き合わせた。

突き合わせ 相関係数 意味
血圧 × HRV(自律神経) -0.03 ほぼ無関係
血圧 × 睡眠スコア +0.04 無関係
血圧 × 安静時の心拍 -0.06 無関係

もし「ストレスで上がる/休めば下がる」なら、よく眠れた日・HRVが高い日には血圧も下がるはずだ。下がらなかった。調子のいい夜の翌朝も、平気で150を出してくる。一過性のストレスで揺れているのではなく、ただ一定して高い。

ここで正直に白状することがある。「平日と休日で血圧を比べる」という検証もやってみた。差は0.5。仕事のある日が高いわけでもなかった。……ただ、よく考えたら私には「休日」と呼べる日がほとんどない。ずっと仕事かブログのことを考えている。比較するための"休んだ日"を、私は一日も作っていなかった。検証が不成立だったというより、検証用のサンプルすら自分の生活に存在しなかった。これはこれで、別の問題な気がする。

言い訳③:酒を飲むと下がる(気がする)

これは自分でも「いい発見をした」と思っていた。飲んで帰った夜に測ると、たまに血圧が標準近くまで下がっている。110とか118とか。酒は血管を広げるし、案外いいのでは——と。

飲んだ日(あすけんに酒の記録がある日)と、飲まない日で、血圧を分けてみた。

  収縮期 平均 範囲
飲酒した日 149.9 110〜176
飲まない日 152.5

平均では2.5しか違わない。誤差だ。そして注目すべきは飲酒日の範囲、110から176。同じ「飲んだ日」の中に、最低も最高も両方ある。標準まで下がった3日(110・131・118)を調べたら、確かに全部、酒を飲んだ日だった。でも同じ飲酒日に172も176も174も出ている。

つまり「酒で下がる」のではない。酒を飲むと血圧が大きく振れて、私はたまたま"谷"の時間に測っていただけだった。飲んだ直後は血管が広がって一時的に下がる。でもそのあと反動で上がる。私は下がった瞬間だけを切り取って、「酒っていいな」と勘違いしていたのである。

都合のいい日だけ切り取れば、私の血圧だって標準値だ。データを盛るというのは、たぶんこういうことを言う。自分でやってしまった。

※念のため。「酒を飲めば血圧が下がる」は危険な勘違いです。下がるのは一過性で、習慣的な飲酒はむしろ血圧を上げる方向に働きます。降圧薬を飲んでいる場合、飲酒で下がりすぎる(ふらつき・立ちくらみ)こともあります。量と飲み方は医療機関で相談してください。私は医師ではありません。

で、結論

ストレスのせいにもできず、特保でも下がらず、酒は勘違いだった。逃げ道を3つ用意して、3つとも自分の計測に塞がれた。

計測の一番つらいところは、ここである。言い訳まで、正確に記録してしまう。

逃げ場がないと分かったので、私はようやく、ちゃんと病院に行くことにした。その話は次に書く。

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※続編「観念して病院に行ったら、採血されて薬が出た話」を準備中です。公開したらここに追記します。